丸顔プレゼンツ『一騎打ち』は、女優と俳優の2人芝居のシリーズです。
Vol.1の今回は、嵐のように華麗な人生を生きた、クーデンホーフ光子とその息子リヒャルトの物語を、黒沢あすかと山本芳樹(Studio Life)が演じます。

舞台「クロイツェル・ソナタ ~光子・黒い瞳の伯爵夫人~」

ゲランの香水「ミツコ」のイメージモデルといわれる、実在の人物クーデンホーフ光子。
その生涯は、華麗かつ波乱に満ちたものだった。

明治時代に骨董品屋の娘として生まれるも、ハンガリー(オーストリア)帝国の大使として日本に赴任していたハインリヒ・クーデンホーフ伯爵に見初められて結婚。
これが初の正式な国際結婚となり、明治天皇の皇后にも謁見する。
日本で2児もうけたあと、光子はハインリヒについて、香港、シンガポール、インドなど世界中を旅することになる。
ハインリヒの祖国である、ハンガリーの城での生活が始まると、慣れない貴族階級の暮らしや異国の言葉に苦労しながらも、7人の子供を育てながら幸せな暮らしを送る。

しかし、頼りである夫・ハインリヒが47歳の若さで急死。
遺言により莫大な財産をすべて光子が相続することになり、親戚一同から裁判を起こされるも、光子が勝利する。
その後、子供たちを連れてウィーンへ。
華やかな生活が始まり、“黒い瞳の伯爵夫人”として社交界の花形になる。
そんな中、最もお気に入りだった次男のリヒャルトが、有名な舞台女優と恋に落ち、光子に反対されたのを理由に駆け落ちしてしまう。
そんな中、ハンガリー帝国が崩壊することで光子は財産のほとんどを失い、追い打ちをかけるように、脳溢血により右半身が不自由になってしまう。

次第に厳しく偏屈な性格に変貌してゆく光子とは逆に、ジャーナリストとして「汎ヨーロッパ主義」を著し、一躍ヨーロッパ論壇の寵児となるリヒャルト。
しかし、第二次世界大戦とナチスの台頭という、世界は暗い影に覆われる時代に突入していた。
後のEU(欧州連合)の基礎となるリヒャルトの思想は、ヒトラーにとって邪魔であり、ナチスから狙われることになる。
妻のイダとアメリカに亡命を決意するリヒャルト。
追っ手が迫るリヒャルトと孤独の淵にいる光子、2人の運命はどうなってゆくのか…